モータースポーツを統括するFIAが、成長著しいeスポーツレーシングの分野において、完全公認の選手権を立ち上げます。今回の大会は、eスポーツ用の国際スポーティングコード(International Sporting Code)と付則E(Esports)に基づき、FIAが公式に運営体制を構築する初のイベントになります。
参考:FIRST FULLY FIA-SANCTIONED ESPORTS CHAMPIONSHIP TO DRIVE FAST-GROWING DISCIPLINE TO THE NEXT LEVEL
2024年12月、FIA世界モータースポーツ評議会は、eスポーツ競技を含む付則E(Esports)を国際スポーティングコードへの追加を承認しました。
そして今月、レバント/中東・北アフリカ地域(MENA)を舞台に、FIAが定めた正式競技規則のもと、レースディレクター、スポーティングコーディネーター、2名の国際審判を派遣して大会を実施します。
この大会は、これまで4年間にわたり「MENA Esport Cup」という名称で開催されてきたイベントを発展させたもので、FIAのスポーツ助成プログラム(Sport Grant Programme)からの共資金も受けています。
MENA地域で開催されるこの大会はこれまでに1200人以上の参加者を集め、2024年には50万人以上の視聴者を記録しました。
予選はMENA地域20か国で実施され、各国から2人ずつ、合計40名が選出。そこから地域予選を経て、上位24名が本選へと進みます。
決勝は、人気タイトルである『Gran Turismo 7』を用いて行われ、2つの準決勝を勝ち抜いた12名がチャンピオンを争います。決勝は2025年11月13日〜15日にヨルダン・アンマンで開催され、11月28日に配信される予定です。
FIA eスポーツ委員会の会長、Niroshan Pereira氏は「この選手権は地域レベル、グローバルレベルの両面で、モータースポーツという成長分野をさらに高めるものだ」と述べています。
また、ヨルダン自動車スポーツ団体( Jordan Motorsport)のCEO、Zaid Balqez氏も「本大会が我々の地域で開催されることは、重要な節目であり、若い才能が参加できる新たな機会を生み出す」とコメントしています。
日本のeモータースポーツシーンへも期待
今回のFIAによるeスポーツ選手権の正式承認は、シムレーシング・バーチャルレーシング界にとって大きな一歩です。従来、モータースポーツとeスポーツは“隣接”していた存在でしたが、今回のように「モータースポーツの国際統括団体が直接運営に関与する公式選手権」を立ち上げることで、バーチャルからリアルへの挑戦、またその逆によるバーチャルの活性化を期待したい。
また日本でもグランツーリスモの世界チャンピオンが多く誕生している昨今。グランツーリスモだけでなく、UNIZONEというeモータースポーツプロリーグが誕生した初年度でもある2025年。eモータースポーツに対する注目・制度整備が加速する可能性が高く、今後の展開を注視したいところです。

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